遥か昔、栄華を極めた古代ローマ帝国。
剣闘士たちの熱狂、政治家たちの陰謀、そして壮大なスケールの戦いー
その魅力的な世界は、数々の映画やドラマで描かれてきました。
剣闘士の迫力ある戦闘シーンに胸を熱くしたり、政治の駆け引きや人間模様に引き込まれたりした人もいるのではないでしょうか?
でも、ちょっと待ってください!
「面白そうだけど、どの作品から見ればいいかわからない…」
「エンタメとして楽しむだけでなく、歴史のことも少しは知っておきたいな…」
そんなあなたに朗報です!
この記事では、古代ローマを舞台にしたおすすめの映画・ドラマを厳選してご紹介します。
それぞれの作品が関連する歴史的な背景とともに、見どころをたっぷり解説。
さらに、国内外のレビューサイトでの評価もまとめているので、映画ファンのリアルな声も参考に、あなたにぴったりの作品がきっと見つかるはず。
この記事を読めば、古代ローマの歴史の流れをざっくりと把握しながら、気になる映画やドラマをすぐにチェックできます。
さあ、映画やドラマを通して、古代ローマの魅力的な世界を体験してみませんか?
古代ローマを描いたおすすめ映画・ドラマ

映画レビューサイトの評価が高いものを集計し、古代ローマを舞台にしたおすすめの作品10選をまとめました。
タイトル | 公開年 | 監督 | 時間数(分) |
---|---|---|---|
グラディエーター | 2000 | リドリー・スコット | 155 |
ROME(ローマ) | 2005 | フランシス・フォード・コッポラ | ー |
スパルタクス | 1960 | スタンリー・キューブリック | 198 |
グラディエーターII 英雄を呼ぶ声 | 2024 | リドリー・スコット | 148 |
クレオパトラ | 1963 | ジョセフ・L・マンキウィッツ | 244 |
アレクサンドリア | 2009 | アレハンドロ・アメナーバル | 127 |
テルマエ・ロマエ | 2012 | 武内英樹 | 108 |
第九軍団のワシ | 2010 | ケヴィン・マクドナルド | 114 |
ベン・ハー | 2016 | ティムール・ベクマンベトフ | 123 |
ポンペイ | 2014 | ポール・W・S・アンダーソン | 105 |
『グラディエーター』|五賢帝時代末期の剣闘士の復讐を描く王道映画
タイトル | グラディエーター | ||
原題 | Gladiator | ||
公開年 | 2000年 | ||
制作国 | アメリカ | ||
時間 | 155分 | ||
監督 | リドリー・スコット | ||
出演 | ラッセル・クロウ、ホアキン・フェニックス、コニー・ニールセン、オリヴァー・リード、リチャード・ハリス、デレク・ジャコビ、ジャイモン・フンスー | ||
動画配信サービス | Amazon Prime/U-NEXT/Netflix/Lemino | ||
レビューサイト 評価 | 総合評価 | 81.93 | |
国内 レビュー サイト | 国内総合評価 | 4.13 | |
Filmarks | 3.9 | ||
Yahoo!映画 | 4.3 | ||
映画.com | 4.2 | ||
海外 レビュー サイト | 海外総合評価 | 81.20 | |
IMDb | 8.5 | ||
METASCORE Metacritic | 67 | ||
TOMATOMETER RottenTomatoes | 8.7 | ||
TOMATOMETER RottenTomatoes | 80 | ||
Audience Score RottenTomatoes | 87 |
マルクス・アウレリウス帝の治世末期からコンモドゥス帝の時代を舞台に、誇り高き男の壮絶な復讐劇を描いた叙事詩的作品。
ローマ帝国の将軍から奴隷に落ち、剣闘士として戦う日々で復讐の機会をうかがうマキシマスの壮絶な人生を描きます。
アカデミー賞作品賞を含む5部門受賞。
史実を踏まえつつ、迫力あるアクションと人間ドラマが融合しており、エンタメとしても完成度が高い作品です。
ローマ帝国の将軍マキシマスは、皇帝の信任も厚かったが、次期皇帝の座を狙う息子の陰謀により、家族を殺され奴隷に転落。
剣闘士として名を上げ、復讐の機会を伺う。

『ROME(ローマ)』|共和政末期から帝政への転換期をリアルに描く
タイトル | ROME(ローマ) | ||
原題 | ROME | ||
公開年 | 2005年 | ||
制作国 | アメリカ、イギリス | ||
時間 | 2シーズン 全24話 | ||
監督 | – | ||
出演 | ケヴィン・マクキッド、レイ・スティーヴンソン、ポリー・ウォーカー、ケリー・コンドン、ジェームズ・ピュアフォイ、リンゼイ・ダンカン他 | ||
動画配信サービス | U-NEXT | ||
レビューサイト 評価 | 総合評価 | 80.30 | |
国内 レビュー サイト | 国内総合評価 | 3.75 | |
Filmarks | 4.0 | ||
Yahoo!映画 | – | ||
映画.com | 3.9 | ||
海外 レビュー サイト | 海外総合評価 | 85.60 | |
IMDb | 8.7 | ||
METASCORE Metacritic | 70 | ||
TOMATOMETER RottenTomatoes | 8.9 | ||
TOMATOMETER RottenTomatoes | 86 | ||
Audience Score RottenTomatoes | 96 |
共和政末期から帝政初期の激動の時代を、政治、軍事、そして人々の暮らしを交錯させながら描いた大作ドラマ。
カエサルやアントニウス、オクタウィアヌスといった歴史的人物を中心に、古代ローマが共和制から帝政に移り変わっていく流れがよくわかるストーリーになっています。
さらに当時の人々の生活や感情まで丁寧に描かれており、まるでその時代にタイムスリップしたかのよう。
歴史好きにはたまらないポイントがてんこ盛りです。
HBO、BBCが共同制作した高クオリティのドラマで、リアリティ重視の演出と緻密な脚本が魅力。
登場人物たちの野望や葛藤が、古代ローマ社会の複雑さを浮き彫りにしてくれます。
ユリウス・カエサルのガリア戦役から、アウグストゥス帝による帝政の確立までを描くテレビドラマシリーズ。
二人のローマ兵士の視点を通して、歴史上の重要な出来事と、庶民の生活をリアルに描く。

『スパルタカス』|奴隷の反乱を通してローマ社会の構造を描く
タイトル | スパルタクス | ||
原題 | SPARTACUS | ||
公開年 | 1960年 | ||
制作国 | アメリカ | ||
時間 | 198分 | ||
監督 | スタンリー・キューブリック | ||
出演 | カーク・ダグラス、ローレンス・オリヴィエ、チャールズ・ロートン、ジーン・シモンズ、ピーター・ユスティノフ、トニー・カーティス、ジョン・ギャヴィン他 | ||
動画配信サービス | U-NEXT | ||
レビューサイト 評価 | 総合評価 | 78.37 | |
国内 レビュー サイト | 国内総合評価 | 3.57 | |
Filmarks | 3.6 | ||
Yahoo!映画 | 3.8 | ||
映画.com | 3.3 | ||
海外 レビュー サイト | 海外総合評価 | 85.40 | |
IMDb | 7.9 | ||
METASCORE Metacritic | 87 | ||
TOMATOMETER RottenTomatoes | 8.0 | ||
TOMATOMETER RottenTomatoes | 94 | ||
Audience Score RottenTomatoes | 87 |
紀元前一世紀に起こった大規模な奴隷の反乱のリーダーであるスパルタクスの生涯を題材にし、当時の奴隷の立場や、古代ローマの社会を描いた作品。
自由を求めて反乱した奴隷たちの視点から古代ローマを見ることができます。
当時まだ若手だったスタンリー・キューブリック監督の初期作品としても有名。
社会に負けないスパルタクスの強い意志や自由を求める英雄的行動に心打たれる人間ドラマです。
紀元前73年、ローマの奴隷剣闘士スパルタカスが起こした大規模な反乱を描いた作品。
自由を求めて立ち上がった奴隷たちは数万人もの規模になりローマ脱出を試みるが、元老院が送り込んだローマ軍団がそれを阻む。

『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』|腐敗したローマ帝政への復讐をめぐる続編
タイトル | グラディエーターII 英雄を呼ぶ声 | ||
原題 | Gladiator II | ||
公開年 | 2024年 | ||
制作国 | イギリス、アメリカ | ||
時間 | 148分 | ||
監督 | リドリー・スコット | ||
出演 | ポール・メスカル、デンゼル・ワシントン、ペドロ・パスカル、コニー・ニールセン、ジョセフ・クイン、フレッド・ヘッキンジャー、アレクサンダー・カリム | ||
動画配信サービス | – | ||
レビューサイト 評価 | 総合評価 | 71.73 | |
国内 レビュー サイト | 国内総合評価 | 3.83 | |
Filmarks | 3.9 | ||
Yahoo!映画 | 3.9 | ||
映画.com | 3.7 | ||
海外 レビュー サイト | 海外総合評価 | 66.80 | |
IMDb | 6.5 | ||
METASCORE Metacritic | 64 | ||
TOMATOMETER RottenTomatoes | 5.3 | ||
TOMATOMETER RottenTomatoes | 70 | ||
Audience Score RottenTomatoes | 82 |
『グラディエーターII』は、前作の主人公マクシウスの息子ルシウスの物語。
政略によって一度はローマを離れ、戦争捕虜となった結果、剣闘士として帰ってきたルシウスの戦いを描きます。
リドリー・スコット監督による続編で、映像美や戦闘シーンの迫力は健在。
前作から引き続き帝政の腐敗や古代ローマの価値観が描かれており、主人公の復讐劇は最後まで目が離せません。
かつてローマ帝国軍に愛する妻を殺された男は、戦争捕虜となって剣闘士としてローマの街に連れてこられた。ローマ将軍、皇帝への復讐を胸に秘め戦いに明け暮れるが、やがて自分の血筋による運命に巻き込まれていく。

『クレオパトラ』|エジプトとローマが交差する壮大な歴史ロマンス
タイトル | クレオパトラ | ||
原題 | CLEOPATRA | ||
公開年 | 1963年 | ||
制作国 | アメリカ | ||
時間 | 244分 | ||
監督 | ジョセフ・L・マンキウィッツ | ||
出演 | エリザベス・テイラー、レックス・ハリソン、リチャード・バートン、ケネス・ヘイ、パメラ・ブラウン、フランチェスカ・アニス、ジョン・カーニー | ||
動画配信サービス | Desney+ | ||
レビューサイト 評価 | 総合評価 | 67.0 | |
国内 レビュー サイト | 国内総合評価 | 3.50 | |
Filmarks | 3.4 | ||
Yahoo!映画 | 3.6 | ||
映画.com | 3.5 | ||
海外 レビュー サイト | 海外総合評価 | 64.0 | |
IMDb | 7.0 | ||
METASCORE Metacritic | 60 | ||
TOMATOMETER RottenTomatoes | 6.7 | ||
TOMATOMETER RottenTomatoes | 56 | ||
Audience Score RottenTomatoes | 67 |
『クレオパトラ』は、古代ローマとエジプトの政治・文化の交差点を描いた歴史絵巻です。
カエサルやアントニウスとの関係を通して、外交・権力・恋愛が複雑に絡み合った当時の時代背景を描いています。
当時としては破格の制作費をかけたことでも有名となり、映像の豪華さと重厚なストーリーで、映画史に残る一本。
ローマ側とエジプト側両方の視点を持てる作品です。
エジプト王宮を追放されたクレオパトラが、ローマ将軍シーザーと出会い、彼の助けを得ながら女王に返り咲く。
やがてシーザーは暗殺され、後継者であるアントニウスと愛を交わしながら、ローマとエジプトを巻き込む激動の政争に翻弄させていく。
『アレクサンドリア』|知識と宗教の対立が生んだ悲劇を描く
タイトル | アレクサンドリア | ||
原題 | AGORA | ||
公開年 | 1963年 | ||
制作国 | スペイン | ||
時間 | 127分 | ||
監督 | アレハンドロ・アメナーバル | ||
出演 | レイチェル・ワイズ、マックス・ミンゲラ、オスカー・アイザック、マイケル・ロンズデール、サミ・サミール、アシュラフ・バルフム、ルパート・エヴァンス | ||
動画配信サービス | U-NEXT | ||
レビューサイト 評価 | 総合評価 | 66.90 | |
国内 レビュー サイト | 国内総合評価 | 3.50 | |
Filmarks | 3.4 | ||
Yahoo!映画 | 3.6 | ||
映画.com | 3.5 | ||
海外 レビュー サイト | 海外総合評価 | 63.8 | |
IMDb | 7.1 | ||
METASCORE Metacritic | 55 | ||
TOMATOMETER RottenTomatoes | 7.2 | ||
TOMATOMETER RottenTomatoes | 56 | ||
Audience Score RottenTomatoes | 65 |
『アレクサンドリア』は、古代末期における知識と宗教の衝突を描いた哲学的な作品です。
天文学者ヒュパティアの生涯を通して、科学と宗教の対立、女性の立場なども浮き彫りになります。
スペイン映画ながら国際的に高評価されており、知的な視点から古代を見つめ直したい人にぴったりの一作。
アレクサンドリア図書館の存在など、知識の継承にも関心が持てます。
キリスト教が普及した西暦4世紀のローマ帝国。
エジプトのアレクサンドリアで天文学に没頭するヒュパティアは天動説に疑問を抱き研究に没頭する。
やがて異端を危険視するキリスト教徒からの弾圧を受けー
『テルマエ・ロマエ』|ローマ文化をユーモアで学べる日本発コメディ
タイトル | テルマエ・ロマエ | ||
原題 | Thermae Romae | ||
公開年 | 2012年 | ||
制作国 | 日本 | ||
時間 | 127分 | ||
監督 | 武内英樹 | ||
出演 | 阿部寛、上戸彩、北村一輝、竹内力、宍戸開、勝矢、キムラ緑子 | ||
動画配信サービス | U-NEXT/DMM TV/Netflix/FOD | ||
レビューサイト 評価 | 総合評価 | 62.83 | |
国内 レビュー サイト | 国内総合評価 | 3.53 | |
Filmarks | 3.5 | ||
Yahoo!映画 | 3.6 | ||
映画.com | 3.5 | ||
海外 レビュー サイト | 海外総合評価 | 55.0 | |
IMDb | 6.4 | ||
METASCORE Metacritic | – | ||
TOMATOMETER RottenTomatoes | – | ||
TOMATOMETER RottenTomatoes | – | ||
Audience Score RottenTomatoes | 46 |
『テルマエ・ロマエ』は、楽しく古代ローマ文化を知りたい人におすすめの異色作です。
ローマ人が現代日本にタイムスリップし、風呂文化を通じて両時代の文化を比較するという斬新な設定。
阿部寛主演で映画化された人気コミック原作。
笑える要素満載ながら、ローマの公共浴場や建築文化にもきちんと触れており、歴史入門としても使えます。
面白かったと思う人には続編の『テルマエ・ロマエⅡ』もおすすめです!
古代ローマの浴場設計技師ルシウスが、現代日本の風呂文化にタイムスリップする。
日本の風呂文化からヒントを得て古代ローマにもどったルシウスは、斬新な浴場を設計して名声を高めていく。
『第九軍団のワシ』|ブリテン島遠征の謎に迫るアクション冒険譚
タイトル | 第九軍団のワシ | ||
原題 | THE EAGLE | ||
公開年 | 2010年 | ||
制作国 | イギリス、アメリカ | ||
時間 | 114分 | ||
監督 | ケヴィン・マクドナルド | ||
出演 | チャニング・テイタム、ジェイミー・ベル、ドナルド・サザーランド、マーク・ストロング、タハール・ラヒム | ||
動画配信サービス | – | ||
レビューサイト 評価 | 総合評価 | 59.90 | |
国内 レビュー サイト | 国内総合評価 | 3.40 | |
Filmarks | 3.4 | ||
Yahoo!映画 | 3.6 | ||
映画.com | 3.2 | ||
海外 レビュー サイト | 海外総合評価 | 51.80 | |
IMDb | 6.2 | ||
METASCORE Metacritic | 55 | ||
TOMATOMETER RottenTomatoes | 6.2 | ||
TOMATOMETER RottenTomatoes | 39 | ||
Audience Score RottenTomatoes | 41 |
『第九軍団のワシ』は、ローマ帝国が支配を拡大した辺境での戦いや誇りを描いた冒険作品です。
ローマ軍がブリテン島で消えたという伝説をもとに、若き指揮官がローマの象徴「ワシ」を追い求める物語が展開されます。
歴史ロマンとアクションが融合した映画で、イギリスの風景を活かした映像も魅力。
ローマ軍の組織や辺境戦略についても学べる一作です。
ローマ帝国の若き百人隊長マーカスは、謎の失踪を遂げた父が率いる第九軍団の軍旗「ワシ」を探す旅に出る。
ブリタンニアを舞台に、過酷な冒険が繰り広げられる。

『ベン・ハー(2016年版)』|ローマ支配下の宗教観や対立を描く
タイトル | ベン・ハー(2016年版) | ||
原題 | Ben-Hur | ||
公開年 | 2016年 | ||
制作国 | アメリカ | ||
時間 | 123分 | ||
監督 | ティムール・ベクマンベトフ | ||
出演 | トビー・ケベル、モーガン・フリーマン、ナザニン・ボニアディ、ソフィア・ブラック=デリア、ロドリゴ・サントロ、モイセス・アリアス、ジャック・ヒューストン | ||
動画配信サービス | U-NEXT | ||
レビューサイト 評価 | 総合評価 | 56.00 | |
国内 レビュー サイト | 国内総合評価 | 3.40 | |
Filmarks | 3.3 | ||
Yahoo!映画 | – | ||
映画.com | 3.5 | ||
海外 レビュー サイト | 海外総合評価 | 44.0 | |
IMDb | 5.7 | ||
METASCORE Metacritic | 38 | ||
TOMATOMETER RottenTomatoes | 4.8 | ||
TOMATOMETER RottenTomatoes | 25 | ||
Audience Score RottenTomatoes | 52 |
紀元1世紀のユダヤ属州を舞台に、信仰と復讐、そして赦しを描いたスペクタクル史劇。
ローマの迫害に苦しむユダヤ人主人公の復讐と許しの物語を通じて、当時の社会背景が浮かび上がります。
1959年版に比べCG技術で映像が現代的に進化。
戦車競走などのスペクタクルとともに、精神的なテーマも描かれており、宗教史やローマ支配の側面に触れたい人におすすめです。
少し古い映画ですが、1959年版の『ベン・ハー』を合わせてチェックするのもいいかもです!
ローマ帝国支配下のエルサレムを舞台に、陰謀によって家族と自由を奪われたユダヤ人貴族ベン・ハーが、復讐を誓いながら数奇な運命を辿る物語。
『ポンペイ』|火山噴火に飲み込まれる古代都市を描く災害ドラマ
タイトル | ポンペイ | ||
原題 | Pompeii | ||
公開年 | 2014年 | ||
制作国 | アメリカ | ||
時間 | 105分 | ||
監督 | ポール・W・S・アンダーソン | ||
出演 | キット・ハリントン、キャリー=アン・モス、エミリー・ブラウニング、アデワレ・アキンヌオイ=アグバジェ、ジェシカ・ルーカス、ジャレッド・ハリス、キーファー・サザーランド | ||
動画配信サービス | U-NEXT/Hulu | ||
レビューサイト 評価 | 総合評価 | 51.90 | |
国内 レビュー サイト | 国内総合評価 | 3.10 | |
Filmarks | 3.1 | ||
Yahoo!映画 | 3.1 | ||
映画.com | 3.1 | ||
海外 レビュー サイト | 海外総合評価 | 41.80 | |
IMDb | 5.5 | ||
METASCORE Metacritic | 41 | ||
TOMATOMETER RottenTomatoes | 5.2 | ||
TOMATOMETER RottenTomatoes | 27 | ||
Audience Score RottenTomatoes | 34 |
西暦79年のヴェスヴィオ火山の噴火によって滅んだ都市ポンペイを舞台に、人々の運命を描いた歴史パニック映画です。
恋愛ドラマを軸にしつつ、1世紀ローマの都市文化や階級構造が描かれ、生活感ある歴史描写が見られます。
実際に発掘された遺跡や当時の都市構造を参考にした美術設計が秀逸。
ローマ市民の暮らしや災害時の混乱をリアルに再現しています。
ケルト族の生き残りであるマイロは、剣闘士としてポンペイの街に移送される。
そこで街の有力者の娘カッシアと出会い互いに惹かれ合うが、運命の日は迫っていた。
そもそも古代ローマってどんな時代?ざっくり流れをチェック

映画やドラマをもっと楽しむためには、ざっくりとでも歴史の流れを押さえておくとグッド!
古代ローマは約1200年もの長い歴史を持ち、おおまかに「王政・共和政・帝政」に分かれます。
それぞれの時代で社会のあり方や権力構造が大きく変化しているため、複雑そうに思うかもしれません。
ですが時代ごとに理解していけば難しくはありません。
以下で、主要な流れをキャプションごとに紹介します。
古代ローマにまつわる年表
年代 | できごと | 内容・説明 |
---|---|---|
紀元前753年 | 建国 | 伝説上のロムルスとレムスの双子の兄弟によってローマが建設される。ロムルスが最初の王に。 |
王政時代 | 7人のエトルリア人の王によって統治される。 | |
紀元前509年 | 共和政への移行 | 最後の王が民衆により追放され、共和制に。 |
紀元前264~紀元前146年 | ポエニ戦争 | カルタゴとの戦争。第三次ポエニ戦争で勝利し、ローマが地中海世界の覇権を握る |
紀元前2世紀末 | 内乱の1世紀のはじまり | グラックス兄弟の改革失敗後、閥族派と平民派の対立 |
紀元前73年 | スパルタクスの反乱 | 奴隷たちの大規模な反乱。ローマ軍により鎮圧される。 |
紀元前49年 | カエサルのローマ凱旋 | カエサルが軍を率いてルビコン川を渡り、ローマへ進軍 |
紀元前44年 | カエサル暗殺 | カエサルがブルートゥスらによって暗殺される |
紀元前31年 | アクティウムの海戦 | オクタウィアヌスがアントニウスとクレオパトラを破る |
紀元前27年 | 帝政の成立 | オクタウィアヌスがアウグストゥスの称号を得て初代皇帝となる |
紀元後96年~180年 | 五賢帝時代・パクスロマーナ | ネルウァ、トラヤヌス、ハドリアヌス、アントニヌス・ピウス、マルクス・アウレリウスの5人の賢帝による安定時代。パクスロマーナ(ローマの平和)と呼ばれる |
3世紀ごろ | 帝政の衰退 | 軍人皇帝時代や経済混乱、外敵の侵入などで帝国が不安定化 |
313年 | ミラノ勅令 | キリスト教が公認される |
330年 | コンスタンティノープル遷都 | コンスタンティヌス帝が東の新都を建設 |
395年 | 東西分裂 | テオドシウス帝の死後、帝国が東(コンスタンティノープル)と西(ローマ)に分裂 |
476年 | 西ローマ帝国の滅亡 | ゲルマン人オドアケルにより西ローマ皇帝ロムルス・アウグストゥルスが退位 |
1453年 | 東ローマ(ビザンツ)帝国の滅亡 | オスマン帝国によりコンスタンティノープルが陥落し東ローマ帝国が滅亡 |
建国と共和政の始まり
古代ローマは最初、王が支配する都市国家のひとつでした。
伝説によればロムルスとレムスという双子によって紀元前753年に建国されたとされています。
兄ロムルスが最初の王に就き、その後はしばらくエトルリア人による王政が続きます。
7代目の王が暴君であったために民衆から追放され、貴族による共和政へと移行しました。
これが紀元前509年の出来事だと言われています。
平民の権利拡大し地中海の覇者に
共和政になったローマは、最初は貴族(パトリキ)を中心とした政治が行われていました。
最高権力者である執政官(コンスル)や元老院議員も選ばれるのは貴族だけです。
しかし徐々に領土を拡大するにつれ、兵役を担う平民(プレブス)の力が増してきます。
平民の代表である護民官や民会を設立し、政治的にも平民の権力が拡大するようになりました。
やがて2人のコンスルのうち1人は平民から選ばれるようになり(リキニウス・セクスティウス法)、民会の意見も元老院と同じくらいの力をもつようになった(ホルテンシウス法)のです。
これによりローマ共和制の力はますます強まり、地中海周辺の都市国家をさらに征服していきます。
3世紀から始まったポエニ戦争では、強国カルタゴを破り、地中海の覇権を確立しました。
共和政から帝政へ
強大となった共和政ローマは内乱と権力争いを経て、やがて「帝政」へと変貌を遂げます。
これは有力な個人に軍事力が集中するようになったことが背景にあります。
紀元前1世紀は「内乱の1世紀」と呼ばれ、有力な軍事指導者たちによる権力闘争が激化しました。
その代表的な人物がユリウス・カエサルです。
カエサルはガリア戦役での勝利によって絶大な人気を得ましたが、独裁を危険視した元老院の議員たちによって暗殺されました。
カエサルの死後も内戦は続き、最終的にカエサルの養子であるオクタヴィアヌスが勝利し、紀元前27年にアウグストゥスとして初代皇帝に即位しました。
これにより、共和政は終焉を迎え、ローマ帝国が誕生したのです。
帝政の隆盛と衰退
ローマ帝国は成立後、数百年にわたって繁栄を極めましたが、やがて内部の混乱や外部からの侵攻によって衰退していきました。
アウグストゥス帝の治世から約200年間は、「ローマの平和(パクス・ロマーナ)」と呼ばれる安定した時代が続きます。
この時代には、五賢帝と呼ばれる優秀な皇帝の元、領土が拡大し、文化や経済が大きく発展しています。
しかし、3世紀以降になると、皇帝の交代が頻繁になり、内乱が多発するようになります。
また、北方からのゲルマン民族の侵入も激しくなり、帝国の防衛力は徐々に低下していきました。
4世紀末には、ローマ帝国は東西に分裂し、西ローマ帝国は476年にゲルマン民族の侵攻によって滅亡してしまいます。
東ローマ帝国(ビザンツ帝国)はその後も約1000年存続しましたが、かつてのローマ帝国の栄光は失われていきました。
時代ごとに関連する作品
このように、古代ローマの歴史は、小さな都市国家の誕生から始まり、共和政、帝政という変遷を経て、最終的に滅亡へと向かう壮大な物語と言えるでしょう。
それぞれの時代ごとに関連する作品をまとめてみました。
共和制
~
「内乱の1世紀」
帝政初期
(五賢帝時代)
帝政後期
教養も深まる!作品から学べる古代ローマ史のポイント

古代ローマを舞台にした作品は、ストーリーを楽しむだけでなく、当時の社会や文化のリアルな姿を映し出しています。
ここでは映画・ドラマを通して学べる代表的なテーマを4つ紹介します。
各ポイントを意識しながら視聴すれば、自然と教養が身についていきます。
政治と社会|権力争いがドラマの核心
古代ローマの政治は、映画やドラマの中で権力をめぐる緊張感として描かれています。
共和政から帝政への移行期など、政治的変動が市民生活や人間関係に大きく影響していたからです。
たとえば『ROME(ローマ)』では、カエサルやアントニウスら実在の政治家たちの思惑が複雑に交錯し、視聴者は当時の政治構造や階級社会の一端を体感できます。
元老院や執政官といった用語にも自然と親しめる点もポイント。
文化と技術|今に残るローマの影響を知る
建築やインフラ、日常生活に関わる文化など、ローマの技術と美意識は作品を通じて触れられます。
現代にも多大な影響を与えているローマ文化は、視覚的な映像作品で特に印象的に表現されやすいからです。
『テルマエ・ロマエ』では、公衆浴場やローマ人の美意識がユーモアを交えて描かれていますし、『ポンペイ』では火山噴火直前の街並みや生活ぶりが丁寧に再現されています。
衣装や建築、道具類も注目ポイントです。
軍事と領土|拡大と支配のダイナミズム
古代ローマの領土拡大と軍事戦略は、スケールの大きなストーリーとして映画の見どころになります。
ローマ帝国の強さの象徴ともいえるのが軍隊であり、戦闘シーンは歴史背景を理解する鍵にもなるからです。
『グラディエーター』や『スパルタカス』では、剣闘士と軍人の世界を通じて、当時の軍事制度や戦い方、兵士の階級などが詳しく描かれています。
『第九軍団のワシ』ではローマ軍の北方遠征とその謎に迫るストーリーも展開されます。
宗教と神話|ローマ人の心の拠り所
神々への信仰や宗教的儀式は、ローマ社会の価値観を理解するうえで欠かせない要素です。
宗教は政治とも密接につながっており、日常のあらゆる場面に登場するからです。
『クレオパトラ』では、ローマとエジプトの宗教観の違いや、神格化された皇帝像が浮かび上がります。
神話上の英雄や女神が登場する場面もあり、古代人の信仰の深さが物語に重厚さを加えています。
国内外レビューサイトの評価まとめ

映画やドラマを選ぶとき、「実際に観た人の評価」ってやっぱり気になりますよね。
ここでは、古代ローマを題材にした主要作品について、国内外のレビューサイトでの評価を比較してご紹介します。
作品選びの参考にどうぞ!
レビューサイトでの総合評価が高い映画TOP5
国内外の映画レビューサイトでの評価を集計、ランキング化した結果、トップ5は次のようになりました。
順位 | タイトル | 国内レビュー 総合評価 | 海外レビュー 総合評価 | 国内・海外 レビュー総合 |
---|---|---|---|---|
1位 | グラディエーター | 4.13 | 81.20 | 81.93 |
2位 | ROME(ローマ) | 3.75 | 85.60 | 80.30 |
3位 | スパルタクス | 3.57 | 85.40 | 78.37 |
4位 | グラディエーターII 英雄を呼ぶ声 | 3.83 | 66.80 | 71.73 |
5位 | クレオパトラ | 3.50 | 64.0 | 67.0 |
「グラディエーター」が国内、海外両方の評価レビューサイトで堂々の一位です。
比較的史実に忠実で、スペクタル大作として有名な作品が上位にランクインしていますね。
古代ローマ時代について深く知りたい方は、これらの作品は必見です!
国内レビューサイトでの評価が高い映画TOP5
国内の映画レビューサイトでの評価を集計、ランキング化した結果、トップ5は次のようになりました。
順位 | タイトル | Filmarks | Yahoo!映画 | 映画.com | 国内レビュー 総合評価 |
---|---|---|---|---|---|
1位 | グラディエーター | 3.9 | 4.3 | 4.2 | 4.13 |
2位 | グラディエーターII 英雄を呼ぶ声 | 3.9 | 3.9 | 3.7 | 3.83 |
2位 | ROME(ローマ) | 4 | – | 3.5 | 3.75 |
4位 | スパルタクス | 3.6 | 3.8 | 3.3 | 3.57 |
5位 | テルマエ・ロマエ | 3.5 | 3.6 | 3.5 | 3.53 |
日本の映画レビューサイトでは、「グラディエーター」シリーズの人気は根強いです!
邦画の「テルマエ・ロマエ」がランクインしているのもおもしろいですね!
海外レビューサイトでの評価が高い映画TOP5
国内の映画レビューサイトでの評価を集計、ランキング化した結果、トップ5は次のようになりました。
順位 | タイトル | IMDb | Metacritic METASCORE | Metacritic USER Score | RottenTomatoes TOMATOMETER | RottenTomatoes Audience Score | 海外レビュー 総合評価 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1位 | ROME(ローマ) | 8.7 | 70 | 8.9 | 86 | 96 | 85.60 |
2位 | スパルタクス | 7.9 | 87 | 8.0 | 94 | 87 | 85.40 |
3位 | グラディエーター | 8.5 | 67 | 8.7 | 80 | 87 | 81.20 |
4位 | グラディエーターII 英雄を呼ぶ声 | 6.5 | 64 | 5.3 | 70 | 82 | 66.80 |
5位 | クレオパトラ | 7.0 | 60 | 6.7 | 56 | 67 | 64.0 |
海外の映画レビューサイトで評価が高いのは、総合ランキングよりもさらに史実に忠実な作品のようです。
実際の歴史について詳しく知りたい人は、こちらのランキングを参考にするのがいいかもしれません!
自分にピッタリの作品を見つけよう!目的別おすすめ

「歴史モノは気になるけど、どれから見ればいいかわからない…」
という方も多いはず。
そんなときは、自分の好みや気分に合わせて作品を選ぶのがポイントです。
ここでは「スペクタクル重視」「感動したい」「史実が気になる」「気軽に見たい」という4タイプ別におすすめ作品をご紹介します。
スペクタクルな映像を楽しみたいあなたへ
壮大なスケールと迫力ある映像を味わいたいなら、『グラディエーター』シリーズと『ポンペイ』が鉄板です。
両作品とも映像美や戦闘シーン、CGによる古代都市の再現が非常にクオリティ高く、見応え抜群だからです。
『グラディエーター』はアカデミー賞5部門受賞の実績を持ち、コロッセオでの闘技が圧巻。
続編の『グラディエーターⅡ 英雄を呼ぶ声』でもその迫力ある戦闘シーンはさらに凄みを増しています。
『ポンペイ』は火山の噴火による街の崩壊を迫力満点で描き、映像に引き込まれます。
どちらも映像でローマを体験するにはもってこいの作品です。
『クレオパトラ』は非常に長い作品ですが、衣装やセットに莫大な予算をかけて制作されています。
古代ローマやエジプトの空気に浸りたい人にはピッタリの作品です。
『ベン・ハー』も美しく壮大な映像と演出を楽しむことができます。
人間ドラマに深く感動したいあなたへ
人間ドラマや葛藤に心を動かされたいなら、『スパルタクス』、『第九軍団のワシ』、『アレクサンドリア』がおすすめです。
どちらも「勇気」「権力」「愛」「裏切り」といった普遍的なテーマを描いており、キャラクターの成長や衝突に感情移入しやすいからです。
『スパルタカス』は反旗を翻した剣闘士たちの「俺たちも人間だ」という思いや既存の社会に対抗する勇気に励まされます。
『第九軍団のワシ』はローマ人としての誇り、民族を超えた友情のあり方について深く考えさせられます。
『アレクサンドリア』は宗教による学問の迫害をテーマにしており、複雑な人間理解に繋がります。
史実に忠実な作品を見たいあなたへ
おすすめ作品
歴史の流れや実際の出来事に基づいた物語を見たい方には、『ROME(ローマ)』がぴったりです。
実在した人物や史実をベースにしており、背景知識としても役立つからです。
特にこの作品は史実に忠実なだけでなく、複数の登場人物の視点から歴史が進む群像劇で、多様な視点からの古代ローマに触れることができます。
これを見るだけで古代ローマ通になれることは間違いなしです。
気軽に楽しめるコメディ作品を見たいあなたへ
おすすめ作品
肩の力を抜いて楽しみたいなら、日本のコメディ映画『テルマエ・ロマエ』が最適です。
古代ローマと現代日本というミスマッチな設定がユニークで、歴史に詳しくなくても大笑いできるからです。
ルシウスというローマ人が現代日本の風呂文化に驚く姿を描いたギャグ作品で、ギャップの笑いがクセになります。
ローマの浴場文化もわかり、意外と歴史的要素もあり。
シリーズで複数作あるので、続けて楽しむこともできます。
まとめ:映画・ドラマで古代ローマの世界を体験しよう!

まとめ
- 映画やドラマで古代ローマを知ると、歴史の流れが映像でつかめて、教養も楽しく身につけられる
- 古代ローマの権力争いや戦闘、社会背景を壮大なスケールで描いている作品が多い
- 時代背景を知れば作品の理解が深まり、古代ローマ時代全体の流れもざっくり把握できる
- 作品ごとに政治・文化・軍事・宗教など異なる歴史的ポイントがあり、多面的な知識が得られる
- 自分の興味に合わせて、スペクタクル重視・感動系・史実重視・コメディなど、ジャンルが豊富
気になる作品は見つかりましたか?
まずは直感で「これ面白そう!」と思った一本から、ぜひ気軽に見てみてください。
映画やドラマを通して歴史に触れることで、知らなかった世界が広がり、知識や教養が自然と身についていきます。
古代ローマの壮大な物語が、あなたの毎日にちょっとした発見と楽しさをプラスしてくれるはずです。
さあ、歴史の旅に出かけましょう!
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